ご多分に漏れず、我が家のネット回線もベストエフォート方式の契約である。我が家は住宅街に建っているが、夜中12時頃だけではなく朝方4時頃も通信速度が目に見えて落ちる。
「夜中に通信速度が落ちるのは分かるが、早朝に落ちるのは何でだろうか」などと思っていた。
だが、夏の時期であれば、朝4時半頃にはもう空が明るくなっている。当然ながら、活動を始める人だってそれなりにいるはずだ。特に、周囲には年配の人が少なくないので、外が明るくなれば活動を始め暗くなれば休むという、自然な生活をしている人もかなりいるであろうことは容易に想像がつく。
それを、自分の生活ペースと同様に周囲も動いているはずだと考えていたのだ。
言うまでもなく、明るくなれば動き始め、暗くなれば休む、というのは、むしろ極めて自然なリズムだ。不自然な生活を送っているのは私の方だったにも拘わらず、自らの方に正義があると思い込んでいた。
まさしく顚倒である。
顚倒の恐ろしいところは、こういう風に、正義を自らの方にねじ曲げていることを、気付かないばかりか、他に対して非難の目を向けてしまい、そのことに無自覚であることなんだろう。
頭では分かっていても、自らの顚倒を恥じるどころか、却って開き直りがちである。
自分の姿はなかなか見えない。